ヘルスリテラシーについて知っておくべき点

ヘルスリテラシーが話題になってきたものの、何を意味しているのかがよく分からずにいる医療従事者もいるでしょう。情報リテラシーについては、インターネットや院内システムなどの情報技術を使う上で知っておかなければならない基礎的な知識だという印象を持っている人も多いかもしれません。そこから外挿して考えると、ヘルスリテラシーは健康生活を送るための基礎的な知識と考えることもできるでしょう。しかし、実際にはリテラシーはもっと高度なことを求めています。ヘルスリテラシーは健康に関連する情報を収集して理解し、意思決定をして健康行動につなげる能力です。

健康についての情報が簡単に手に入る時代になったため、近年、ヘルスリテラシーの重要性が増々高まっています。ただ情報を鵜呑みにしてしまうと、誤った健康行動をしてしまうリスクがあるからです。ただ良いとだけ書いてあった情報をそのまま受け入れてしまい、自分には合わない方法を選んでしまって健康を害してしまう問題は世界的にたくさん起こっています。インターネットを通じて情報が拡散するのを止めるのは事実上不可能であるため、誰もが自分で判断できる能力を身につけることが必要になっているのです。

看護師などの医療従事者は、自分自身のためだけでなく患者さんのためにも高いヘルスリテラシーを身につけることが重要です。患者さんは自分よりも健康に詳しい人として医療従事者に頼ります。その際に、適切なアドバイスができる医療従事者になると、どの医療現場においても活躍できます。高いヘルスリテラシーを身につけ、患者さんの健康管理をサポートできる医療従事者を目指しましょう。